眼科 診療方針

当科で行っている主な治療の特色・強み

当院では角膜・網膜専門医による高度な診断技術を要する疾患を含め、幅広い眼科疾患の治療を受けていただくことが可能です。
また、より良い医療を提供するために病診連携体制を大切にしております。当院で治療を受けていただきながら、かかりつけ医の先生の診察も受けていただきます。

白内障

白内障手術は眼科手術の大きな部分を占めており、当科でも数多く手がけています。
患者さんに快適に過ごしていただけるリカバリー室(回復室)を完備するなど、日帰り手術対応(※注)も積極的に進めており、現在では白内障手術全体の約半数が日帰り手術となっています。乱視の強い方には、適応を見極めた上で、乱視軽減用眼内レンズ(トーリック眼内レンズ)を挿入しています。また、後述の網膜硝子体手術システムを併用することで、難症例の白内障手術に対しても柔軟に対応しております。

※ 注:日帰り手術について
日帰り手術は翌日必ず受診していただく必要があります。また眼疾患や全身疾患の状態によっては入院加療が必要な場合があります。

網膜硝子体疾患

網膜硝子体疾患に対しては、各々の患者さんの病態に応じて、抗VEGF抗体薬硝子体内注射(アイリーア、ルセンティスなど)、網膜光凝固術(レーザー治療)、硝子体手術などの治療を行っています。

  1. 抗VEGF薬の硝子体内注射(アイリーア、ルセンティスなど)・ステロイドテノン嚢下注射
    黄斑浮腫(網膜静脈閉塞症や糖尿病網膜症など)や加齢黄斑変性に対しては、蛍光眼底造影検査などで病状を見極め、必要に応じて抗VEGF薬やステロイドの注射を行います。複数回の注射(1ヶ月〜数ヶ月に1回程度)が必要になる疾患が多いです。
  2. 網膜光凝固術(レーザー治療)
    糖尿病網膜症、黄斑浮腫、網膜裂孔などに対してはレーザー治療を行います。複数回の治療が必要になることが多いです。また、重症化したものには、後述の硝子体手術が必要になりえます。
  3. 硝子体手術・網膜復位術
    網膜前膜(黄斑上膜)、黄斑円孔、硝子体黄斑牽引症候群、重症増殖糖尿病網膜症、網膜剥離、硝子体出血などの網膜硝子体疾患は、視力改善のためには手術治療(硝子体手術)が必要になります。当科で行っている硝子体手術は、世界最先端の極小切開硝子体手術です。これは世界最小サイズの切開創(約0.4mm)から行うため、手術侵襲、術後炎症、患者さんの異物感や充血などが従来よりもかなり軽減されます。 白内障をお持ちの方は基本的に白内障硝子体同時手術を行います。また若年者の網膜剥離には主に網膜復位術を行います。

外眼部疾患

眼瞼下垂、内反症などの外眼部疾患については、大阪けいさつ病院形成外科と連携して最善の治療を提供できるよう努めています。