診療科のご紹介
当科は現在、日本産科婦人科学会専門医8名を含む計12名のスタッフで診療にあたっています。産科では、妊娠の初期から出産まで安心安全に過ごしていただけるような医療を提供します。また種々のハイリスク妊娠・分娩に対しては、他科との連携を図り、周産期管理をおこなっております。婦人科では、良性腫瘍であれば腹腔鏡や子宮鏡を用いた低侵襲手術を積極的におこなっています。子宮がんや卵巣がんといった悪性腫瘍に対する治療は、カンファレンスでそれぞれの患者さんに応じた治療方針を検討し、最善の医療を提供できるように努めています。
婦人科からのお知らせ
★ペッサリーが新しくなりました★
詳しくはこちらからご覧ください。(PDFが開きます。)
腹腔鏡による子宮体癌根治手術が保険適応になりました!!
これまで先進医療として腹腔鏡下子宮体癌根治手術は限られた施設で行なわれてきておりましたが、2014年4月1日より保険適応となりました。当科でも健康保険による診療を開始することとなりました。
子宮体癌の治療について
これまで子宮体癌の手術は、図のように恥骨上から臍上にかけ30cm程度の切開を加え開腹手術でおこなっておりました。腹腔鏡でおこなう手術は従来の開腹手術に比べ、5-12mm程度の創部4-5カ所でおこなうため、術後の痛みも非常に少なく術後の回復も早いので早期退院が可能となり、早期の社会復帰も可能です。またこれまでおこなわれてきた開腹手術と腹腔鏡下手術とを比較した試験では、手術の安全性や癌の根治性に差がないことがわかっています。
腹腔鏡下子宮体癌根治術が適応となるのは
術前進行期診断Ia期(子宮筋層への癌の浸潤が1/2以内にとどまる)の患者さんが対象となります。手術ではまず子宮と卵巣を摘出して手術中に検査をおこない、子宮筋層への浸潤が認められれば骨盤内リンパ節郭清も同時におこないます。摘出した子宮は腟から取り出すので癌がおなかの中に散らばることはありません。
患者さん御本人の合併症や病気の進み具合によっては腹腔鏡手術ができない場合もあります。手術方法については診察や検査をおこなった上で決定致しますので担当医とよくご相談ください。
主な対象疾患
産科:分娩(2022年分娩件数:204件)(経腟分娩、帝王切開)、切迫早産、前置胎盤、妊娠高血圧症、多胎妊娠など
婦人科疾患:子宮筋腫、卵巣のう腫、骨盤臓器脱、子宮内膜症、更年期障害、月経異常などの良性疾患や、子宮頸部異形成、子宮頚癌、子宮体癌、卵巣癌、腹膜癌などの悪性疾患
具体的な治療内容については診療方針の項目をご参考ください。
専門外来について
専門外来は完全予約制になっております。
女性骨盤底外来(ウロギネ外来):火曜午前・午後 骨盤臓器脱や排尿障害、尿失禁についての診療を主におこなっています