お知らせ

最新型手術支援ロボット「センハンス」を用いた虫垂炎手術を実施しました

2025.9.16

消化器外科

令和7年9月9日火曜日、手術支援ロボットの最新機種「センハンス」を使用した虫垂炎に対する手術(腹腔鏡下虫垂切除術)を、消化器外科 高橋 秀和 副部長執刀のもと実施致しました。センハンスは、腹腔鏡下手術をデジタル化し、より安全に施行できることを目指し開発されたシステムです。従来の腹腔鏡下手術と同じトロカーを使用しますので、小さな傷で行えます。

センハンスの特徴

① 鉗子の動きはコンピュータで制御されており、手振れ補正により、先端操作の精密な操作が可能です。
② 鉗子先端部分の動き(スピード)は実際の動きの25%、50%、75%に制御できるので精緻な操作が期待されます。
  特に血管周囲の操作に際して、優れた効果を発揮します。

③ 内視鏡はロボットが保持するため画像の揺れがなく、画像の安定性により、術中の操作を確実に行うことが可能です。
④ 座位での操作が可能なため、身体的負担が軽減され、長時間の手術でも疲労が抑えられます。


アーム部分

コンソール

執刀医 消化器外科 高橋 秀和 副部長よりコメント

「9月9日、急性虫垂炎に対する虫垂切除術を施行しました。
センハンスデジタルラパロスコピーシステムはEUの援助で完成したイタリア製のシステムです。用いられる鉗子は5mmに加え、3mmと細いものも使用可能で、3mm鉗子が通る傷はほぼ目立たなくなるほど小さなものです。
術野はロボットアームによるカメラ保持、鉗子の手ブレ補正などにより、極めて安定したもので、従来の腹腔鏡下手術と比べても、より精緻な手術行うことができます。センハンスはダビンチなどと異なり、がん以外に対して、例えば、本日行った虫垂炎に加えて、胆石症、ヘルニアなどの良性疾患に対しても保険適応があります。
今後もより多くの患者さんに質の高い医療を提供できるよう取り組んでまいります。」

コンソールを操作中の高橋 秀和 副部長

手術中の様子

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