お知らせ

5月8日 大阪初となる”ダビンチSP”を用いた肺がん切除手術を行いました

2025.5.19

呼吸器外科

令和7年5月8日、関西での第1例目となる手術支援ロボットの最新機種「ダビンチSPサージカルシステム(以下、ダビンチSP)」を使用した肺がんの手術(肺葉切除)を、呼吸器外科 坂巻 靖 部長執刀のもと実施致しました。

大阪けいさつ病院では、1月の新病院オープンに合わせて単孔式の“ダビンチSP”を導入いたしました。今回手術で使用したダビンチSPは米国製の最新の手術支援ロボットで、従来型のダビンチXiが複数の創から手術を行うのに対し、1つの創で手術を行うことができ、手術を受ける患者さんの身体への負担の少なさから、術後の早い回復や傷口の整容性の向上などが期待されています。

現在、当院の“先端ロボット手術センター”では、これまでの従来型であるダビンチXi2台に今回導入したダビンチSP1台を合わせた計3台の手術支援ロボットが稼働し、年始より積極的に手術を行っております。

今後も最先端の医療機器を駆使し、大阪から日本の医療をリードしてまいります。

執刀医からのコメント

ダビンチSPが導入されたことにより、肺がん・縦隔腫瘍などの胸部の手術を、1つのきずで、しかも胸を切らずに行うことが可能になりました。今回は、本年2月に行った縦隔腫瘍摘出術(大阪府第1例目)に続き、肺がんに対する根治手術(肺葉切除+リンパ節郭清)を関西第1例目として行いました。ダビンチSPによる肺がん手術の実施施設としては、当院は全国で5番目となります。当日は、この分野の先駆者である三重大学・川口晃司教授にプロクター(監督)としてお越しいただき、安全性に十分配慮した環境で実施されました。

手術では胸を切らず、肋骨弓の近くの腹壁に長さ4㎝の小さな切開を1つ創っただけで、横隔膜経由で胸の内に入り、その経路を通じてダビンチSPにより肺葉切除を完遂できました。近年、呼吸器のロボット手術は、きず(創)の個数を減らす方向にも努力が向けられていますが、その中で創が1つというのは究極です。また、術後の傷跡が小さいことから、患者さんにより安心していただけることも、ダビンチSPの魅力の1つです。

これからも大阪けいさつ病院呼吸器外科チームは最新の医療機器を中心に、患者さんに安心していただける手術を行ってまいります。

 

                    

   
   呼吸器外科 坂巻 靖 部長  肺がん切除手術の様子 ダビンチSP導入手術室  


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尚、本件に関する取材のご依頼は、大阪けいさつ病院 経営企画課までお問合せください。
電話:06-6771-6051(代表)